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Glossomとフクロウラボ、二社の強みを活かした「GF Rewards」の誕生背景とは。事業責任者二者対談
Glossom株式会社（グリー株式会社100％子会社、以下「Glossom」）と株式会社フクロウラボ（以下「フクロウラボ」）は、共同で新たなアドプラットフォーム「GF Rewards」の提供を開始します。このプラットフォームは、これまでGlossomが提供してきた既存の「GREE Ads Reward」の特徴を引き継ぎながら、開発を担当したフクロウラボが提供するユーザーインセンティブ無しの広告プロダクト「Circuit X」とも連携することで、インセンティブ有り・無しの2種類の広告配信を同時に実現します。本取材ではGlossom取締役の柴田直人さんと、フクロウラボ代表取締役の清水翔さんに、プラットフォームの強みや特徴、本連携に至る経緯や、2社が目指す未来を存分に語っていただきます。
インセンティブあり広告、インセンティブなし広告の強みを持つ次世代型アドプラットフォーム「GF Rewards」
──この度の「GF Rewards」のサービス提供開始は多くの反響を呼びました。あらためて、どのようなプラットフォームなのか教えてください。
フクロウラボ代表取締役の清水翔さん
清水：成果報酬型広告には、コンバージョンによりエンドユーザーにポイント付与などのインセンティブがあるものと、ないものがあります。本日のお話では、前者を「インセンティブあり広告」、後者を「インセンティブなし広告」とします。
Glossomが提供する「GREE Ads Reward」は「インセンティブあり広告」、フクロウラボが提供する「Circuit X」は「インセンティブなし広告」をそれぞれ取り扱います。
「GF Rewards」は、これらの「インセンティブあり広告」と「インセンティブなし広告」を同時に運用できるプラットフォームです。広告主にとっては、運用窓口をひとつに集約できるだけでなく、それぞれの強みを生かした広告効果を見込むことができます。
──「インセンティブあり広告」の強みとはどのようなものなのでしょうか。
Glossom取締役の柴田直人さん
柴田：「インセンティブあり広告」の強みは、大きな獲得ボリュームです。エンドユーザーが「続きを見たいから」「ポイントがもらえるから」という動機でサービス申込やアプリダウンロードなどを行うため、エンドユーザーを獲得しやすいからです。
清水：「インセンティブをきっかけに新たなサービスを体験してみたら、思いの外面白かった、ためになった」という経験は誰しもありますよね。Glossomが提供する「インセンティブあり広告」は、新しい体験の背中を押してくれるのが特徴だと感じます。
──「インセンティブなし広告」の強みはいかがでしょうか。
清水：「インセンティブなし広告」の強みは、広告効果が高いことです。広告を見て実際に興味を持った純度の高いエンドユーザーを獲得することができるからです。
また、フクロウラボが提供する「Circuit X」に限って言えば、リンクひとつで広告を掲載できるので、プラットフォームを問わずその時旬な媒体に自由に掲載できるのもメリットです。まるで“巨人の肩に乗る”ように、その時効果の出やすいプラットフォームに簡単に掲載することができます。
──このふたつの強みを併せ持つ「GF Rewards」ですが、競合サービスとの違いはどのような点なのでしょうか。
柴田：「インセンティブあり広告」と「インセンティブなし広告」を同時に運用できるサービスは、初めてのものではありませんが、これまでのサービスは、どちらかのサービスを提供している会社がそれを拡張する形で運営しているため、両者の強みを生かし切れず、KPI計測が困難であるなどの難点があるように感じます。「GF Rewards」は、それぞれの広告形態を知り尽くした両社が共同で運営するため、それぞれの強みを最大限に活かすことができるのが初めての試みです。
10年以上サービスに向き合う両者。互いのリスペクトが結実した業務提携
──この提携の背景について教えてください。お二人は元同僚だとか。
柴田：2011年に清水さんが働いていた会社がグリーの広告事業本部に吸収となったことで、同じ事業部の同僚として働くことになりました。と言っても、深いコミュニケーションをしたことはありませんでした。しかしグリーを退職後フクロウラボを立ち上げたこと、真面目な経営スタイルや、一貫して「Circuit X」を提供している様子を拝見しており、非常に誠実な方だなと感じていました。
清水：当時、広告事業本部に在籍している100名ほどの部門のうちの一人でしたから、深いコミュニケーションをしたことはありませんでしたね。今回の取り組みでお声がけいただいたことでじっくりとお話しする機会があり、仲が急速に深まったと感じています。
──「GF Rewards」のお話はどちらから声をかけたのでしょうか。
柴田：私です。昨年からまたリワード事業を管掌することになり、その成長と品質向上のため、さらなる強みを広げる必要があると感じていた時にフクロウラボのことが頭に浮かびました。すぐにコンタクトを取ってお会いすることになり、お互いの事業の強みや文化について話しながら構想を始め、あっという間に提携することが決まりました。
──その意思決定の速さの理由は何だったのでしょうか？
柴田：まず、経営者としてお互いに尊敬する点が多くあったことです。変化が激しいこの業界で、一貫してひとつの会社、同じ広告配信プラットフォームを提供し続けるのは並大抵のことではありません。市況の変化、組織の拡大などを乗り越えて10年間経営している清水さんを尊敬していました。
清水：柴田さんも長らく同じ会社で腰を据えて働いていらっしゃいます。気軽に転職できるこの時代に、10年同じ会社で働き続けていること自体が尊いと感じます。また、私が携わっていた2011年くらいから在籍しているメンバーがGlossomにいることも大きな魅力だと感じます。長年コミットし続けているメンバーによるサービス運営の品質はなかなか手に入るものではありません。
柴田：他にも、私も清水さんも共に“パッション型”であることが、話が急速にまとまる理由だったと思います。私は直感でものごとを決めることが多いのですが、清水さんもそのタイプだったとは。もっと慎重なタイプなのかと思っていました。
清水：私はそれを「論理より情理」と呼んでいます。特に新規事業などは「気合や情熱、覚悟」というバイブスをロジックよりも大切にしています。今回の提携のお話も、柴田さんのことが純粋に人として尊敬できて、好きだから、すぐにやりたいとお返事しました。
──お互いへの尊敬とパッションが、業務提携を叶えたのですね。
清水：次々に新しいアイデアや価値提供の座組みを持ってくる“風呂敷を広げる”のが得意な柴田さんと、その実現方法を考え要件に落とし込む“風呂敷を畳む”のが得意な私がとても良いコンビネーションだったことも後押しになったと感じます。この連携を始めてから、ミーティングのたびに新しいアイデアが生まれ、大きな手応えを感じています。
柴田：私は清水さんのおかげで、“風呂敷を広げ”やすくなったと感じます。実現に向けて着地方法を考えてくれる人がいるから、どんどんアイデアが出てくるのです。
「顧客ファースト文化」を強みに、世間をあっと言わせるサービスを提供していきたい
──「GF Rewards」のこれからのことを教えてください。提供開始を控え、あらためてどのようなサービスを目指しますか？
柴田：両社に共通するこだわりに、「顧客ファースト文化」があります。ビジネス、プロダクトの設計はもちろん、昨今問題視されている不正インストールが起きた時には真摯に顧客に向き合い、無理やり報酬をいただくようなことは行っていません。その分利益が少なくなったとしても、お客様に求められるサービスであることを最優先にしてきました。フクロウラボもまた、お客様への対応や仕事が丁寧なことで業界で一目おかれる存在であり、この二社が提携することで「顧客ファースト」を掲げたアドプラットフォームが実現できるはずだと考えています。
清水：私は「顧客ファースト」を社内のメンバーに伝える時「ダサいことをするな」という言葉を使い、広告主、メディア、エンドユーザー全ての顧客にとって三方良しであることを常に求めています。私も、Glossomの対応はとても真摯であることを知っています。この「顧客ファースト」の文化、真摯さはこれから管理画面や広告のUI、広告体験全体に表れてくるでしょう。
柴田：この10年でキャッシュレス決済の台頭などによりあらたにポイント経済圏が拡大され、「インセンティブあり広告」の状況は大きく変化しました。世界に目を向ければ、インターネット広告の枠を超えたさまざまな成果報酬型広告が芽吹いています。「GF Rewards」を皮切りに、二社でさまざまな取り組みを行い、新たな経済圏を模索し業界をリードしていきたいと考えています。
清水：「インセンティブなし広告」も同じく、ここ数年でTiktokなど、これまでになかった新しいSNSやメディアが流行するとともにその可能性を広げてきました。これからもさまざまなSNSやメディアが生まれるでしょう。同じ志を持つGlossomとフクロウラボならば、顧客はもちろん、働く人にも、社会にも、面白さや新しい体験を提供できるようになるはず。これまでにない全く新しい切り口も含めて、常に新たなサービスを模索し、世の中をあっと驚かせるようなサービスを提供していきたいです。
<クレジット>
・写真・文：出川 光
<会社・サービス表記クレジット>
・Glossom株式会社（Glossom, Inc.）
〒106-0032 東京都港区六本木6-11-1 六本木ヒルズゲートタワー
https://glossom.co.jp/
・株式会社フクロウラボ(Fukurou Labo, inc.)
〒150-0036 東京都渋谷区南平台町16-28 Daiwa渋谷スクエア3階
https://fukurou-labo.co.jp/
・GF Rewads（ジーエフリワード）
https://info.gf-rewards.com/